妊娠中や授乳中だけど、美味しい本格的なコーヒーを家で安心して飲みたいと思ったことはありませんか?または、寝る前だけど香り高い淹れたてのコーヒーを飲みたくなることはありませんか?
そんなときにおすすめなのが、パナソニックNC-A57というデカフェ豆コースを搭載したコーヒーメーカー。同機種が発売してからずっと愛用しているので、私のレビューを紹介させていただきます!
パナソニックNC-A57の構成
愛用のパナソニックNC-A57はこちら。
付属品はメッシュフィルター(挽いた大きい豆を分別)とペーパーフィルター。構成はシャワードーム・豆容器・自動ミル・メッシュフィルター・バスケット・ミネラルフィルター付きガラス容器・保温板・活性炭フィルター付き水容器から構成されています。サイズは2Lのペットボトル4本分くらいなので、全自動の機種にしてはコンパクトでスタイリッシュなデザイン。このサイズでありながらミル付きで、ホットコーヒー5杯分を同時に作れて、かつコーヒーを淹れた後の自動ミル洗浄機能もあるなど、メンテナンスも簡単。
NC-A57の特徴
最大の特徴はデカフェ豆コース
挽きたてのコーヒーって美味しいですよね。このパナソニックNC-A57では、さすがに最上級の喫茶店並みとはいきませんが、自宅で淹れたとは思えないくらい美味しいコーヒーを楽しむことができます。2万円くらいの価格でこの味を出せるコストパフォーマンスは、さすがパナソニックさんだなと思いました。
そして、NC-A57の一番の特徴はデカフェ豆コースが搭載されているということ。
通常のコーヒー豆をデカフェにするということではなく、デカフェ豆を使って美味しいコーヒーを淹れる特殊な淹れ方をします。
パナソニックさんによると、デカフェ豆コースでは、通常よりも高温で蒸らす工程の後、時間をかけてゆっくりとコーヒーを抽出することで、デカフェ豆のコクを最大限引き出しているとのこと。
デカフェ豆コースで淹れたコーヒーの味
実際にデカフェ豆コースで淹れたコーヒーがこちら(使用したコーヒー豆はこちら)。
見た目は何の変哲もないコーヒー。味は、デカフェ豆の特徴であるスッキリ感もありながら、旨味とコクを感じることができます。私は、他のデカフェコーヒーを飲むと、なんか物足りないな。。。となることが多いのですが、このNC-A57で淹れたコーヒーは満足感のある味。もちろん通常のコーヒー豆と遜色ないかと言えば、正直違いはあるのですが、カフェインを気にせずに飲めるのはとても嬉しい。
浄水フィルターも味の良さに貢献
NC-A57のもう一つの特徴として、浄水フィルターがあります。このフィルターにより、水道水中のカルキを90%もカットしてくれるとのこと。たしかに、普通に沸かしたお湯で作るよりも雑味が少ない気がします。飲み比べて分かるかは不明ですが(汗
カフェイン抽出方法とおすすめのデカフェ豆
デカフェ豆とは通常のコーヒー豆からカフェインを抽出して除去した豆。この抽出方法には、水抽出・有機溶媒抽出・二酸化炭素抽出があることはご存じでしょうか。これらはそれぞれ特徴があり、私は安心安全で比較的お手頃価格の水抽出豆をおすすめしています。ここでは簡単に、各抽出方法の特徴を確認してみましょう。
カフェイン抽出方法
水抽出
水抽出とは、その名の通り、生のコーヒー豆を水に浸してカフェインを豆から抽出する方法。カフェインと一緒に、一定程度の香り成分や旨味も抜けてしまうのですが、水しか使用しないので安心して飲むことができます。カフェイン抽出に時間がかかるので、コストは少し高くなってしまいます。また、近年は、香りや旨味などのコーヒー本来の味を残しながら、水でカフェインを抽出する技術が取り入れられています。
有機溶媒抽出
有機溶媒抽出は、コーヒーの生豆を有機溶媒に浸してカフェインを取り除く処理です。有機溶媒はカフェインを抽出する力が強く、短時間かつ低コストでデカフェ豆を生産することができます。このとき、香り成分や旨味成分も強烈に抜かれてしまうので、コーヒー豆本来の味は失われます。
さらに、有機溶媒が人体に悪影響を及ぼす可能性が指摘されているため、日本では流通していません。ただし、海外では有機溶媒抽出が主流の国もありますので、外国製のデカフェ豆を買う場合は注意しましょう。
二酸化炭素抽出
近年は、有機溶媒のカフェイン抽出スピードと水抽出の安全性を両立した、二酸化炭素抽出も行われています。コーヒーの風味も失いにくく、二酸化炭素も人体に無害と言われています。ただし、コストが高くなるので、家庭で日常的に飲むにはちょっと手を出しにくい。
安心の水抽出・旨味豊富でコスパ最高のデカフェ豆
デカフェ豆は色々と試した結果、行きついたのがウィンドファームの有機栽培カフェインレスコーヒーでした。こちらのデカフェ豆の特徴は以下の通り。
- 水抽出でありながら、旨味を残しつつカフェイン99.9%カット
- 有機栽培で農薬の心配がない
- Amazonで気軽に手に入る(公式サイトより安い)
このウィンドファームの有機栽培カフェインレスコーヒーは、天然のコーヒーを水に浸して、焙煎しているだけ。なんだかとても安心できませんか?さらに、旨味も豊富に感じることができるので、味も好評。正直、デカフェ豆って飲めたものじゃないものも市販されているのですが、これは万人に進められる味。
美味しさの秘訣を調べると、カフェインの抽出工程に工夫がありました。詳しい説明は下記の公式動画に任せますが、簡単に言えば、コーヒーの旨味たっぷりの水でカフェインを抽出した後、豆に負担をかけないように丁寧に乾燥させています。こうすることによって、優しい旨味たっぷりの豆が作られているのですね。
NC-A57の使用手順とコースによる味の違い
使用手順
デカフェ豆の方に話が逸れてしまいましたが、ここからは、NC-A57の使用手順を見てみましょう。一つ一つ説明していくので長く感じるかもしれませんが、慣れてしまえば1分くらいで終わる作業です。
①ペーパーフィルターをセット
まずは、バスケットを開けて、ペーパーフィルターをセットしましょう。このとき、バスケットふたを閉め忘れないように注意しましょう。閉め忘れた場合は、機械が以上を検知し、コーヒーを抽出しません。
②メッシュフィルターをはめる
バスケットの上側にメッシュフィルターを嵌めます。メッシュフィルターの上には自動ミルがあり、このミルで削られた豆のサイズをメッシュフィルターで調整します。つまり、メッシュの穴サイズより大きい豆がペーパーフィルターに落ちてこないように、選別してくれます。なお、メッシュフィルターには粗びきと中細引きが付属されています。味の違いは後ほど詳細に書きますが、簡単に言えば、中細引きのほうが粒が細かいので、コーヒーの苦みとともにコクを感じることのできる味わいになります。
③ガラス容器を保温板に置く
続いて、ガラス容器をセッティングしましょう。といっても、所定の位置に置くだけです。ぴったりはまる位置があるので、置く場所で迷うことはありません。
④コーヒー豆を入れる
コーヒー豆は豆容器に入れます。内側に線があるので、この線より上にはいれないようにしましょう。コーヒー豆の量は説明書に書いてある量を目安にします。なお、説明書に記載はありませんが、コーヒー1杯あたりの豆は10g程度とすると良いでしょう。
⑤水容器に水を入れる
最後に、水容器に水をいれます。このとき、浄水フィルターから水を入れる必要はありません。理由は、浄水フィルターはコーヒーを淹れ始めてから、沸騰したお湯が循環してフィルターを自動的に通るようになっているからです。
⑥コースを選んでスタート
最後に、コースは【リッチ・マイルド・デカフェ豆】から淹れ方を選び、【豆・粉】からコーヒーが豆のままか、粉かを選びましょう。粉のままの場合はミルは動かないので、動作音は静か。一方、豆から挽く場合は、自動ミルが動くので初めの15秒程度は大きな音がします。私の感覚では、フードプロセッサーやミキサーのような音に感じます。
ご参考までに動画もつけておきます。動画の最初は大きい音がしますので、注意してください。
後片付け
後片付けは簡単。しかし、洗い方に注意点もあるので、良く読んでから購入を検討してください。
⓪ミルの洗浄(自動)
ミルの洗浄はコーヒーを淹れ終わったあとに機械が自動的にやってくれるので、ミルを触る必要はありません。この機能がもしなかったとすると。刃物を取り外して洗ってまた取り付けるという作業が発生するので、とても助かる機能です。
①豆容器の水滴をふき取る
豆容器は使用後に自動で洗浄されるので、洗う必要はないのですが、水滴をふき取る必要があります。ただし、私はふき取るのが面倒なので、使い終わったら開けたままにして自然乾燥しています。
②バスケットの掃除
バスケット内のコーヒーの出がらしを捨てます。バスケットとバスケットふたはコーヒーの油分もついているので、台所用洗剤をつけたスポンジで優しく洗います。
③ガラス容器の掃除
ガラス容器本体は洗剤付きのスポンジで洗ってよいのですが、ガラス容器ふたは洗剤を使ってはいけません。これは、ふたに付けられているミネラルフィルター(酸味除去)の効果が無くなるため。洗剤で洗ってよいものと洗ってはいけないものが混在しているので注意してください。
④水容器の掃除
水容器本体は流水で洗いましょう。また、活性炭フィルターはガラス容器ふたと同様に、フィルター機能が失われてしまうので、洗剤を使って洗ってはいけません。
設定を変えたときの味の違い
続いて、各設定での味の違いについて見ていきましょう。
コース別
NC-A57にはリッチ・マイルド・デカフェ豆の3コースが用意されています。
リッチ:しっかりとコーヒーを抽出するので、コクと苦みを味わえます。
マイルド:比較的短時間でコーヒーを落とすので、苦みを抑えたコーヒーを淹れられます。
デカフェ豆:高温の蒸らし時間を確保し、コーヒーもじっくりと落とします。こうすることで、豆の旨味を最大限に引き出して、コクと香りを楽しむことのできるコーヒーを飲むことができます。
メッシュフィルターとの組み合わせでも味が変わってくるので、これらの組み合わせたときの味わいを次の図で整理しておきます。
ミネラルフィルター
ガラス容器ふたには、ストレートとソフトという文字がかかれています。ふたにあるつまみをソフトにすると酸味を抑えた柔らかい味のコーヒーになります。酸味の強いコーヒーでは結構違いを感じられました。酸味が強いのが好きな人と嫌いな人が同居している場合は有効かもしれませんね。ちなみに、私は特に必要性を感じないので、いつもストレートです。
アイスコーヒーとホットコーヒーの淹れ分け
ここまで読んだ方はお気づきかもしれませんが、このNC-A57にはアイスコーヒーモードやホットコーヒーモードといったボタンはありません。しかし、アイスコーヒーを飲めないかというとそうではありません。実は、水容器に入れる水の量でコーヒーの濃さを変え、アイスコーヒー用の濃いコーヒーを淹れ、それを氷入りのグラスに注ぐ方式。
完全に私事なのですが、NC-A57で一番飲んでいるのは、デカフェ豆を使ったアイスコーヒー。ホットと違って、アイスコーヒーは濃いコーヒーを入れないといけないし、コクや香りも感じにくくなります。そのため、デカフェ豆では美味しいアイスコーヒーを飲むのは意外と難しかったんです。それがこのNC-A57ではデカフェ豆用にじっくり淹れてくれるコースがあるので、これで作ったコーヒーでアイスコーヒーをガブガブ飲んでます。夜も飲めてうまい。
パナソニックNC-57Aの気になるところ
これまで説明してきたように、パナソニックNC-57Aはコスパ抜群なので、皆さんに是非使っていただきたい。しかし、買った後に後悔してほしくないので、私の感じるデメリットも正直に書いておきます。
出来上がりまでに時間がかかる
NC-A57はコーヒーを早く淹れる機械ではありません。コーヒー1杯淹れるのに早く6分程度、5杯分だと12分程かかります。自分でペーパードリップした方が、早くいれられますね。スイッチを入れたら全自動で淹れてくれるので手間はないのですが、朝の時間のない時には向かないかも。
とは言っても、時間がかかる理由は、コーヒーの美味しさを最大限引き出すため。そのためには、10分間くらい待っても損はしませんね。
豆容器が小さめなので、一度に大量に作れない
NC-A57はホットコーヒーはティカップ5杯、マグカップサイズなら3杯まで。大家族だと一回では全員分は作れないかもしれません。そのため、一度にたくさん作りたいという方は別のコーヒーメーカーをおすすめします。
音が気になる人は気になるかも
コーヒー豆を挽くとき結構大きな音がします。時間にして15秒くらい(参考動画はこちら)。フードプロセッサーやミキサーと同じくらいの音です。私は時に気になりませんが、この音が苦手な方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
メンテナンスのとき、洗剤で洗ってはいけないパーツがある
コーヒーを淹れ終わった後は、部品を洗浄しますが、既に述べたように、浄水フィルターとガラス容器ふた(ミネラルフィルター)は洗剤で洗ってはいけません。自分は洗う分には分かっているから問題ないのですが、家族全員に説明するのが面倒かもしれません。
愛用のコーヒーセット
最後まで読んでいただけた方は、パナソニックNC-A57の魅力をご理解いただけたことと思います。一方、今一歩な点もあるので、その辺りを許容できるかたは、是非ともご購入することをおすすめします。最後に、今回の記事で紹介した商品および私が使っているコーヒーセットをご紹介して終わりにさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。