幼児期の子どもへの叱り方と褒め方で意識すべきたった2つのコト

赤ちゃんを含む幼児期(0~6歳)の子どもを注意しようと思うけど、どう叱って良いのか分からなかったり、褒めたいけど伝え方が分からないという経験はありませんか?この記事では、具体例を交えつつ、子どもを叱るときと褒めるときに意識すべきたった2つのコトをお伝えします。子どもと接する時の本質でありながら簡単で効果は抜群ですので、是非実践してみましょう!

目次

意識すべきことは「子どもの気持ちを共有し共感すること」

初めから結論となりますが、子どもを叱るときにも褒めるときにも意識すべき最も大切な2つのことは、「子どもの気持ちを共有し共感すること」です。

子どもの気持ちを共有・共感した上で、結果ではなく過程に着目した声かけをすることで、子どもの気持ちを傷つけることなく、行動を改善してもらえる可能性が高まります。

無意識にやってしまいがちな、

・結果を何となく適当に褒めること
・感情のまま叱ったりすること

がNGである理由や、子どもがどうして共有と共感を求めているのかを解説していきます。

結果に対して「すごいね!」と褒めるだけの弊害

子ども、特に0~6歳の幼児を褒めたり叱ったりするときに、「すごいね!」「さすが!」とか「ダメだよ」「早くしなさい」など、具体性の無い言葉をかけてしまっていませんか?たしかに、「すごいね!」「さすが!」と言われると、子どもは嬉しい気持ちになって、次回も頑張ってくれるかもしれません。

ただし、その嬉しい気持ちを得るという快感が子どもの目的になってしまい、子どもの行動を縛り付けてしまうのです。

例えば、塗り絵を子どもにやらせて、ママが思うよりも熱心に取り組んで早く終わったときに、次のように声かけをしたとしましょう。

ママ
すごいね!もう終わったんだ!
子供
褒められて嬉しいな!早く終わらせるっていいことなんだ!

子どもは、早く終わらせる=褒められる良い事(ご褒美)だと認識しますよね。
すると、次回塗り絵をやったときも早く終わらせて褒められることに主眼をおいてしまうことでしょう。
そうなると、本人が本当に興味をもって楽しいと思えることよりも、褒められる快感を得る方に集中してしまうようになるのです。
つまり、親としては何気なく褒めただけなのですが、子どもの行動を制限してしまうという結果をもたらします。

加えて、上手にできたという結果を褒めてしまうと、無意識のうちに子どもにプレッシャーをかけてしまっているのです。
これは、子どもには、上手にできることこそが価値のあることという認識が形成されてしまっているので、失敗してしまった子どもは「自分はこんなこともできないのか。才能ないのだろうか。」と自分の価値を決めつけてしまうのです。

これでは、折角可能性にあふれた子どもの人生の幅を狭めてしまうことになってしまいます。
それでは、どのように声をかければよいのでしょうか。
次の章で考えていきましょう。

結果ではなく、過程に対して具体的に言及

子どもが行ったことの結果に対して単に褒めてご褒美を与えるだけでは、子どもの行動を制限してしまうことや無用なプレッシャーに繋がります。

それでは、どうすればよいのでしょうか。
ポイントは、結果ではなく過程の事実に言及することまたは質問をすることです。

先ほどの塗り絵を例にとると、「丁寧に線からはみ出さないように塗ってたね(過程褒め)」、「よくお手本を見て、色を選べたね(過程褒め)」、「たくさんの色を使ってカラフルにできたね(具体的に描写)」や「どんなところを一番工夫した?(質問)」「どこが一番大変だった?(質問)」などが有効です。

なぜこれらの声かけが効果的なのか考えていきましょう。

過程褒め

「丁寧に線からはみ出さないように塗ってたね」や「よくお手本を見て、色を選べたね」などと過程を褒めることにより、その子が物事に取り組む姿勢そのものを褒めることができます。そのような声かけを普段からするメリットは、上手にできず失敗してしまったときも良い点を褒められることです。

褒めるポイントが何かしらあると、子どもの気持ちを傷つけずに済みますし、改善点を見つけ出すヒントを子どもに過程を褒めることができます。

具体的な描写

「たくさんの色を使ってカラフルにできたね」のように、具体的に描写することも効果的。大人でも、ただ単に「よくできたね」と言われるよりも、具体的に「ここが新しい発想でよかったよ!」と言われたほうが嬉しいですし、次のモチベーションになりますよね。

具体的に褒めようとする努力をすることで、子どもをよく観察するクセがつきますし、「さすが」「すごいね」「がんばったね」という意味の少ない言葉選びから脱却することができます。

質問の投げかけ

子どもが何かをしている過程を見ていなかったこともあるでしょう。
そんなときは、「どんなところを、もっとも工夫した?」「どこが一番大変だった?」などと子どもに質問を投げかけるとグッド。

こうすることで、子ども自身も気が付かなかったような努力に気が付かせてあげることができます。
そして、努力した点を言葉にすることで、自分はこんなことに頑張れるんだ!という自信をつけることができます。

反省して改善する気持ちにさせる叱り方

子どもの行動や言動を理解しよう

ここまでは、塗り絵を例にして子どもを褒めるときの声かけ方法を考えてきました。それでは、子どもが何か悪いことをして叱るときはどうすれば良いでしょうか。

基本的には、褒めるときと同じです。
まず、ダメだよ」「それはやめてね」などの具体性のない短い言葉だけを伝えるのはやめましょう。そのような言葉で子どもを否定してしまうと、本当に伝えたいことが子どもに伝わらないばかりか、防衛本能が働いて子どもが反撃体制をとってしまい、良好な関係を築きにくくなります。そのため、言葉の初めは必ず子どもに寄り添うような肯定的な言葉にしましょう。

そして、子どもが何故そのような行動や言動をしたのか、できるだけ理由を理解するように努めましょう。

例えば、ぬいぐるみの綿を引っ張り出していたりしても、ぐっとこらえて怒ってはいけません。
「綿を出してみたかったのね。ぬいぐるみは綿がないと形がおかしくなっちゃうから、あとでお母さんと一緒に元に戻そうね」と言って、子どもに責任の取らせ方も覚えさせましょう。

このように子ども自身を否定せずに、具体的に何がどうしてダメなのかを説明してあげるようにしましょう。

子どもがミスをしてしまったときの声かけ例

もう一つ具体例として、意図せずに失敗してしまったときの声かけ方法をご紹介します。

例えば、コップを机から落としてしまったときは”落ちた”という結果の前に、コップを端っこに置いていたり、食べ物に手を伸ばすときに腕が当たってしまう位置にあったり、必ず過程があるはずですよね。

子どもに言うべきは、「落としちゃダメでしょ!」ではなく、「コップ落としちゃったね。なんでコップは落ちちゃったんだろう?落とさないためにはどうしたらいいかな?」という事なのです。

つまり事実のみを伝え、子どもに質問を投げかけて考えさせることで、コップが落ちた原因は自分にあることを理解し(人間は非難されると自己防衛のため他人のせいにしたくなってしまうものです)、対策を自分なりに考えてくれるはずです(3歳以上の場合)。

子どもが本当に求めている親の反応は「共有と共感」

大人でも子どもでも、褒められたときは嬉しいですし、叱られたときは落ち込みますよね。
ただし、ここまでに説明したように、結果のみを褒めたり叱ったりすることはNGです。

そして、子どもが本来求めていることは、出来事を親と共有・共感することなのです。

大人も親友と楽しかった出来事を共有すると楽しさは倍増し、悲しい出来事は半減されますよね。
大して内容も聞かずに、「すごいね!」とか「悲しかったね」とか言われるより、よっぽど気分が良いはずです。

子どもにとって親は親友以上の存在なので、楽しかったこと・びっくりしたこと・辛かったこと・痛かったこと・悲しかったことを大好きな親と共有して共感してもらうことこそが幸せなのです。
すなわち、子どもに褒めたり叱ったりすることに共通して最も意識すべきことは、子どもの気持ちを共有し、共感することと言えます。

昔から、子どもがケガしたとき、「痛いの痛いの飛んでけ~」といって慰めることがありますよね。
これは、「そんなケガしてだめでしょ!」と言って結果を責めるのではなく、「痛いよね~早く痛み治まるといいね~」という共有と共感なのです。
声かけをしたからといって実際の痛みが治まる訳ではないのですが、痛くて不安という気持ちは共有と共感により和らげることができるのです。

子どもが親を何か困らせるときは、必ず理由があるはず。
その理由を共感できてさえいれば、子どもを頭ごなしに叱って傷つけてしまうことはなくなります。
そして、子どもは傷つかなければ、悪いことをさらにエスカレートさせることもないので、叱りたくなる場面も減ってくるはずです。

このように、子どもが本当に求めている親の反応は、共有と共感なのです。
これさえ意識した上で声かけすれば、子どもの気持ちを最大限尊重しつつ、本当に子どもに伝えたいことを子どもがすんなりと受け入れる状態を作ってあげることができます。
その好循環を生み出すことで、しっかりとした躾を身に着けた子どもに育てることができますよ。

子どもの気持ちに共有と共感するためのコツとメッセージの伝え方

子どもの気持ちを理解するためのコツは、行動をよく観察して、子どもの気持ち・立場になってみることが大事。
そのために最も大事なのは、子どもの思いや考えを【聞くこと】なのです。

子どもは自分の考えを完璧に言葉にすることはできないので、聞き方が重要になります。
そして、子どもの気持ちを理解した上で【親の気持ちを伝える】場合は理由と共に具体的に説明する必要があります。

そうはいってもなかなかどうすれば良いのか分かりませんよね。
子どもにメッセージを伝えて改善してもらうためには、ちょっとしたコツも必要です。
これらの【聞くこと】と【親の気持ちを伝える】のやり方については、以下の記事にまとめていますのでご参照ください。

おわりに

子どもが本来の気持ちとして求めているのは「共有と共感」の2つであり、褒めたり叱ったりすることは必ず意識する必要があることを説明してきました。

物事の結果をただ褒めたり叱ったりするのではなく、きちんと子どもの行動を観察して、行動を起こした理由やその時の感情を理解してあげましょう。
そのようなことができれば、子どもは親のことを全面的に信頼して、安心して生活を送ることができます。

そうしてリラックスした状態を維持できれば、つい叱ってしまいたくなるよな悪さもしなくなりますし、色々なことにチャレンジできる精神を作ることができるはずです。
リラックスした状態の大切さについては、下記の記事にも記載していますので、よろしければご覧ください。

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